パリ五輪柔道女子日本代表の紹介

パリオリンピックに出場する柔道女子日本代表選手7名の紹介です。それぞれの選手の生年月日、出身地、出身校、主な戦績をまとめました。

48kg級：角田夏実

基本情報

名前：角田夏実（つのだなつみ）
生年月日：1992年8月6日
出身地：千葉県八千代市
所属：SBC湘南美容クリニック
階級：48kg級
身長：161cm

略歴と戦績

角田夏実は千葉県八千代市出身の女子柔道選手で、東京学芸大学を卒業しています。小学校2年生の時に柔道を始め、中学・高校時代に全国大会に出場。大学では柔道だけでなく、サンボや柔術の試合にも出場し、特に寝技に注力しました。

角田は48kg級の世界柔道選手権で2021年から2023年まで3連覇を達成し、柔道グランドスラムでも通算5個の金メダルを獲得しています。また、2018年アジア大会では52kg級で、2022年アジア大会（2023年開催）では48kg級でそれぞれ金メダルを獲得しました。

得意技

内股
巴投げ
寝技（特に関節技）

主な戦績

世界選手権：2021・22・23年優勝
グランドスラム東京：2023年優勝
グランドスラムアンタルヤ：2024年優勝

52kg級：阿部詩

基本情報

名前：阿部詩（あべうた）
生年月日：2000年7月14日
出身地：兵庫県神戸市
階級：52kg級
身長：158cm
段位：四段
得意技：内股、袖釣込腰
血液型：B型
組み手：右組み

略歴と戦績

阿部詩は兵庫県神戸市出身の女子柔道家で、夙川学院中学校・高等学校、日本体育大学を卒業しました。兄の阿部一二三とともに、2018年の世界選手権と2021年東京オリンピックで兄妹同時優勝を果たしました。

幼少期に兄2人に続いて柔道を始め、小学校時代は柔道にそれほど積極的ではありませんでしたが、中学校に入学してから本格的に練習に取り組むようになりました。高校時代には全国大会で数々のタイトルを獲得し、シニアの大会でも活躍しました。

大学ではさらに技術を磨き、国際大会で多くの勝利を収め、2021年の東京オリンピックで金メダルを獲得しました。彼女は「柔道といえば阿部詩」と言われる存在を目指しており、現在も国内外で活躍しています。

主な戦績

世界選手権：2018年、2022年、2023年優勝
東京オリンピック：2021年優勝
グランドスラム：多数の優勝
インターハイ：優勝
全日本ジュニア：3位

人物

阿部詩は右組からの内股と袖釣込腰を最も得意とし、強い瞬発力と技のキレが特徴です。彼女は「怪物」と呼ばれるほどの強さを目指し、どんな大会でもトップを狙う姿勢を持っています。

その他

好きな芸能人：イモトアヤコ
特技：バナナ模様の靴下を身に着けて試合に出場する験担ぎ

阿部詩は、柔道のトップ選手として今後の活躍が大いに期待されています。

57kg級：舟久保遥香

基本情報

名前：舟久保遥香（ふなくぼはるか）
生年月日：1998年10月10日
出身地：山梨県富士吉田市
階級：57kg級
身長：162cm
血液型：O型
段位：参段
組み手：右組み
得意技：小内刈、寝技

略歴と戦績

舟久保遥香は山梨県富士吉田市出身の女子柔道選手で、現在は三井住友海上女子柔道部に所属しています。6歳で柔道を始め、富士学苑中学・高校を経て、数々の全国大会で優秀な成績を収めました。特に寝技に優れ、「舟久保固め」とも呼ばれる独自の抑込技で多くの一本勝ちを収めています。

中学時代には全国中学校柔道大会で優勝し、高校でもインターハイで優勝。世界ジュニア選手権では3連覇を達成し、シニアでもグランドスラムや世界選手権で活躍しています。特に2022年、2023年の世界選手権では2位となり、パリオリンピック代表にも内定しました。

主な戦績

世界ジュニア選手権：3連覇
全日本ジュニア選手権：優勝
グランドスラム・パリ：優勝
世界選手権：2位（2022年、2023年）

人物

舟久保は強靭な足腰と優れたバランス感覚を持ち、普段の体重は60kg。彼女は柔道界で「美人柔道家」としても注目を集めており、メディアからは女優の能年玲奈に似ているとも言われています。小さい頃から柔道に取り組み、高校時代には「一日警察署長」を務めるなど多方面で活躍しています。

柔道スタイル

舟久保は寝技を得意とし、特に「舟久保固め」と呼ばれる独自の抑込技で知られています。この技は、相手の右脇腹に左の引手を差し込み、右釣り手で相手の左肩越しから道着を掴んでひっくり返すというもので、多くの一本勝ちを収めています。また、立ち技の強化にも力を入れており、内股や大内刈なども取り入れています。

その他

夢：2020年の東京オリンピックで優勝すること（現在はパリオリンピックに向けて努力中）
特徴：強い闘争心と努力を惜しまない姿勢が評価されています。

舟久保遥香は、寝技を武器に世界の舞台で活躍し続ける柔道選手として、今後のさらなる飛躍が期待されています。

63kg級：高市未来

基本情報

名前：髙市未来（旧姓：田代）
生年月日：1994年4月7日
出身地：東京都八王子市
階級：女子63kg級
身長：163cm
組み手：左組み
得意技：内股、大内刈、小外刈、寝技

略歴と戦績

髙市未来は東京都八王子市出身の女子柔道家で、2019年3月現在、コマツ女子柔道部に所属しています。彼女は6歳の頃から柔道を始め、中学時代には全国中学校柔道大会で優勝し、高校時代もインターハイや世界ジュニアで優勝を果たすなど、早くから才能を発揮していました。

主な戦績

世界ジュニア選手権：優勝
グランドスラム・パリ：優勝
世界選手権：3位
アジア大会：優勝

経歴の詳細

小学生時代から柔道に取り組み、小学5年の全国小学生学年別柔道大会で3位、小学6年で優勝。中学時代には全国中学校柔道大会や世界カデで優勝。高校では淑徳高校に進学し、金鷲旗やインターハイで活躍し、ユースオリンピックでも優勝しました。しかし、高校2年の金鷲旗で大けがを負い、長期のリハビリを経て復帰しました。

社会人時代

2013年にコマツに所属し、数々の国際大会で活躍。2016年のリオデジャネイロオリンピックではメダルを逃しましたが、翌年からグランドスラムやワールドマスターズで好成績を収めました。2019年には再び世界選手権でメダルを獲得し、2020年には東京オリンピック代表に内定しました。

柔道スタイル

立ち技と寝技の両方を得意とし、内股や大内刈、小外刈での一本勝ちやポイントを取ることが多い。寝技では横返しや足三角などの抑込技、絞め技、関節技も駆使します。特に強い外国選手には力を入れて対策を講じています。

その他

結婚：2022年に髙市賢悟と結婚し、姓を髙市に変更しました。
東京オリンピック：2大会連続でオリンピックメダルを逃しましたが、男女混合団体戦で銀メダルを獲得しました。
目標：パリオリンピックでのメダル獲得を目指しています。

70kg級：新添左季

基本情報

名前：新添左季（にいぞえさき）
生年月日：1996年7月4日
出身地：奈良県橿原市
職業：陸上自衛官、2等陸尉
柔道階級：70kg級
段位：四段
組み手：左組み
得意技：内股
趣味：自転車でのんびりとぷらぷらすること

経歴

幼少期：6歳の時に兄の影響で柔道を始めた。
中学時代：天理中学で全国中学校柔道大会3位。
高校時代：天理高校で全日本カデなどで3位の成績を収めるも、インターハイでは初戦敗退など苦しい時期を過ごす。階級を70kg級に変更後、全国高校選手権で3位。
大学時代：山梨学院大学に進学し、1年時から全国大会で活躍。全日本ジュニア優勝、講道館杯優勝、グランドスラム東京優勝などの成績を収める。
シニア時代：自衛隊体育学校に所属し、国内外の大会で多数の優勝と入賞を重ねる。

主な戦績

全日本ジュニア：優勝（2016年）
講道館杯：優勝（2016年、2017年）
グランドスラム東京：優勝（2016年）
アジア大会：優勝（2018年）
世界選手権：3位（2022年）、優勝（2023年）
グランドスラム・パリ：優勝（2021年）
ワールドマスターズ：優勝（2018年）

その他の活動

団体戦：世界団体選手権やユニバーシアード団体戦での活躍。
アジア大会：個人戦および混合団体戦で優勝。

柔道スタイル

内股を得意とし、立ち技と寝技の両方で優れた技術を持つ。試合では一本勝ちが多く、その強さを発揮している。

世界ランキング

IJF世界ランキング：8150ポイントで1位（2024年4月22日現在）。

新添左季は柔道界で輝かしい成績を収めており、今後のさらなる活躍が期待されています。

78kg級：高山莉加

基本情報

名前：高山莉加（たかやまりか）
生年月日：1994年8月27日
出身地：宮崎県都城市
所属：三井住友海上
階級：78kg級
身長：169cm
血液型：O型
得意技：払腰、寝技

経歴

幼少期：3歳で柔道を始める。全国小学生学年別柔道大会で敗退。
中学時代：全国中学校柔道大会で5位、翌年は2回戦敗退。
高校時代：インターハイで3回戦敗退、金鷲旗で3位。3年時にはインターハイ78kg級で全試合寝技で一本勝ちして優勝。
大学時代：全日本ジュニアで3位、エクサンプロヴァンスジュニア国際で優勝。

シニア時代の主な成績

2013年：三井住友海上に入社。アジアジュニア78kg級で優勝。
2014年：全日本ジュニアで優勝。世界ジュニア3回戦敗退。講道館杯で3位。
2015年：ヨーロッパオープン・ソフィアで優勝。選抜体重別で2位。グランプリ・ウランバートルで3位。講道館杯で2位。グランプリ・チェジュで3位。
2016年：アジア選手権2位。グランドスラム・チュメニで優勝。グランプリ・青島で優勝。グランドスラム・東京で3位。
2017年：グランプリ・デュッセルドルフで3位。全日本選手権で3位。講道館杯で3位。
2018年：グランドスラム・エカテリンブルグで優勝。体重別で優勝。実業団体で優勝。グランプリ・ブダペストで2位。実業個人選手権で優勝。グランプリ・カンクンで優勝。講道館杯で3位。
2019年：グランドスラム・エカテリンブルグで3位。全日本選手権で敗退。グランプリ・フフホトで5位。
2020年：講道館杯で優勝。
2021年：体重別で優勝。グランドスラム・パリで2位。
2022年：講道館杯で優勝。グランドスラム・東京で優勝。ワールドマスターズで5位。
2023年：グランドスラム・タシケントで優勝。体重別で優勝。実業団体で2位。アジア大会で2位。グランドスラム・東京で3位。パリオリンピック代表に内定。
2024年：グランドスラム・タシケントで優勝。アジア選手権で優勝。