瀬戸勇次郎: パラリンピック柔道界のエース、世界を制する男

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瀬戸勇次郎選手のプロフィール

  • 名前: 瀬戸勇次郎 (せと ゆうじろう / Yujiro Seto)
  • ニックネーム: せとじろう、Yじろー
  • 生年月日: 2000年1月27日
  • 出身地: 福岡県糸島市
  • 身長: 169cm
  • 体重: 66kg (2021年) → 73kg (2024年)
  • 所属: 九星飲料工業株式会社
  • 階級: 男子J2/73kg級
  • パラリンピック実績:
    2020年 東京大会 66kg級 銅メダル
    2024年 パリ大会 73kg級 金メダル
  • 視覚障害: 弱視(右0.07、左0.05)、色覚障害
  • 得意技: 背負い投げ
  • : 地元球団であるソフトバンクホークスの始球式をやること
  • SNS: X / Instagram / Note / Facebook

瀬戸勇次郎選手の成長と挑戦の軌跡

瀬戸勇次郎選手は、パラリンピック柔道界で急成長を遂げたスター選手です。福岡県糸島市出身の彼は、幼い頃から柔道に取り組み、4歳のときに兄に誘われて柔道を始めました。しかし、瀬戸勇次郎選手の道は決して順風満帆ではありませんでした。彼は弱視という障害を抱え、視力は右0.07、左0.05と、日常生活にも支障が出るほどの視覚障害を持っています。それでも、彼は健常者の選手たちと一緒に稽古を積み、柔道に打ち込んできました。

高校時代: 引退を決意したが、運命は彼を見逃さなかった

高校時代、瀬戸勇次郎選手は修猷館高校の柔道部で活躍。しかし、視覚の問題と組み手の距離感に苦しみ、勝ち進むことができず、一時は柔道からの引退を決意しました。彼が柔道着を脱ごうと決めた全国大会「金鷲旗高校柔道大会」で、運命の転機が訪れます。強豪・東海大相模高校の選手に技ありを取る善戦を見せ、視覚障害者柔道の関係者から声をかけられたのです。

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パラ柔道界での挑戦

高校を卒業後、視覚障害者柔道に転向した瀬戸勇次郎選手は、そこで才能を開花させます。特に注目すべきは、2018年に開催された全日本視覚障害者柔道大会の66kg級で、パラリンピック3連覇を果たした藤本聰選手を破った試合。これにより、瀬戸勇次郎選手は一躍有名になり、「未来のパラリンピアン」として注目を集めました。

瀬戸勇次郎選手のパラリンピックデビューは2021年の東京大会。男子66kg級に出場し、準々決勝で敗れはしたものの、3位決定戦で見事な逆転勝利を収め、銅メダルを獲得しました。これは瀬戸勇次郎選手にとって大きな自信となり、さらに高い目標を掲げるきっかけとなりました。

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2024年 パリパラリンピックでの金メダル獲得

東京パラリンピックで銅メダルを獲得した後、瀬戸勇次郎選手には新たな試練が待ち受けていました。パラリンピックのルール改正により、66kg級が廃止され、新たに73kg級での挑戦が必要となったのです。7kgもの増量は、瀬戸勇次郎選手にとって大きな挑戦であり、彼の柔道人生において重要なターニングポイントとなりました。

この階級変更に対応するため、瀬戸勇次郎選手はまず体重増加に取り組みました。ただ体重を増やすだけではなく、筋力と技術の両方を向上させるために、徹底したトレーニングを開始。彼は、これまであまり取り組んでいなかったウエイトトレーニングに本格的に挑み、背筋や足腰を中心に鍛えることで、増量と共に筋肉を強化しました。食事面でも徹底した管理を行い、体重を短期間で10kg以上増やすことに成功。これは、単なる体重の増加ではなく、柔道に必要な瞬発力と持久力を伴った筋肉をつけるための厳しいトレーニングでした。

特に、瀬戸勇次郎選手が重点を置いたのは「背負い投げ」を決めるための背筋の強化です。背筋を鍛えることで、相手を確実に引き寄せ、背負い投げの精度をさらに高めることができました。このトレーニングの成果は、彼の試合で如実に表れ、73kg級という体重が増えたクラスでも、相手を力強く背負い投げで投げ飛ばす姿が何度も見られました。

しかし、増量やトレーニングは決して簡単なものではありませんでした。体重が増えたことで体のバランスが崩れ、初めは動きが鈍くなり、思うような成績を残せない日々が続きました。特にパワーを重視した階級での戦いに苦しみ、強敵との試合では、自分の得意技が封じられることもありました。この時期、瀬戸勇次郎選手は試合で敗北するたびに、自分の弱さに打ちのめされました。

それでも、彼は諦めませんでした。瀬戸勇次郎選手は体の調子や動きの修正に時間をかけ、トレーニングをさらに見直しました。特に、疲労の蓄積やモチベーションの低下に苦しむことがあったものの、彼はその都度自分を奮い立たせ、さらなる努力を重ねたのです。

そして、その努力は徐々に実を結びました。2023年末の国際大会では、世界の強豪を次々と打ち破り、見事な優勝を果たしました。この勝利は、彼にとって大きな自信となり、パリパラリンピックに向けて最高の準備が整った瞬間でした。

パリパラリンピックでは、瀬戸勇次郎選手は持ち前の背負い投げで、準々決勝から決勝までの全試合を一本勝ちで進みました。決勝ではジョージアの強豪カルダニ選手を相手に、わずか45秒で試合を終わらせる圧倒的な強さを見せました。瀬戸勇次郎選手はパラリンピック2大会連続でメダルを獲得し、その勢いを金メダルに結びつけたのです。

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背負い投げへのこだわりと成長

瀬戸勇次郎選手の得意技は「背負い投げ」です。高校時代から磨き続けたこの技は、彼の勝利を支える重要な武器となっています。73kg級に階級を上げてからも、背負い投げを決めるために背筋を中心に筋力トレーニングを重ね、体力を強化しました。その成果は、パリパラリンピックの準々決勝、準決勝、そして決勝で次々と一本勝ちを収めた姿に現れています。

瀬戸勇次郎選手の柔道スタイル

瀬戸勇次郎選手の柔道スタイルは、相手の技を切り返し、その瞬間に大技を決めることが特徴です。彼の試合では、技の精度と瞬発力が見どころであり、攻撃的なスタイルで相手を圧倒します。また、精神的な強さも彼の魅力の一つ。プレッシャーの中でも冷静に対処し、瞬時に適切な判断を下すことができるため、どの試合でも安定したパフォーマンスを発揮しています。

さらなる高みを目指す瀬戸勇次

瀬戸勇次郎選手は、柔道を通じて「どんな状況でも諦めず、挑戦し続けることの大切さ」を体現してきました。彼の挑戦はまだ終わっていません。今後もパラリンピックの舞台で活躍し、さらなる高みを目指していくことでしょう。彼の柔道人生は、まだまだ続くのです。

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